建築文化週間2019

建築夜楽校2019

シンポジウム「Village in Metropolis-都市内共同体のつくりかた」

 現代社会において、私たちの多くは都市という不特定多数の人々が混在する空間の中に住んでいます。都市は私たちの経済的、文化的活動とは切り離せないものです。しかし、他方で都市には緊密な人間関係、すなわち「共同体」が成熟しにくいという問題は以前から指摘されていました。
 「共同体」は空間に根ざします。共有される空間が「共同体」を生むといえるでしょう。そのため都市という大きな括りの中では、個人の特定の空間に対する帰属意識は希薄となりやすいのではないでしょうか。しかし、2011年以降、東日本大震災により顕在化した「絆」や、「シェア」の思想の普及、UIJターンによる地方移住の増加などにより、再び空間に根ざした「共同体」の可能性が模索されています。
 匿名の集団が創り出す都市でどのように空間を媒介とした顔の見える「共同体」が可能なのか、またその時、広大な都市の隙間で「共同体」はどのような形を持つのか。都市におけるシェア空間が拡大し続けている昨今であるからこそ、それは改めて議論されるべき事柄でしょう。
 今回は、2019年に『未来のコミューン』を上梓された中谷礼仁氏をはじめ、建築からは大西麻貴氏に、都市計画からは岡部明子氏に、人文社会からは武田徹氏に、それぞれの視点から議論を重ね合わせていただきたいと思います。現代社会における「共同体」と都市空間の新しい関係とは何でしょうか? 多様な分野の専門家によって、この問題に切り込んでいきます。ぜひ、ご参加ください。

日 時 10月2日(水)18:00~20:30(開場17:30)
会 場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)

講演者 中谷礼仁(建築史家、早稲田大学教授)
武田 徹(ジャーナリスト、専修大学教授)
岡部明子(都市計画家、東京大学教授)
大西麻貴(建築家、大西麻貴+百田有希/o+h共同主宰)
モデレーター 山本 至(建築家、itaru/taku/COL.共同主宰)
対 象 どなたでもご参加ください。
定 員 300名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 日本建築学会Webサイト「催し物・公募」欄よりお申し込みください。
動画配信 実施予定

建築文化考2019

シンポジウム「槇文彦・アーバニズムの今」

 現代の都市デザインには、ゼロからの計画ではなく、既存の都市の骨格を前提に時間軸の中で緩やかに変化する仕組みが求められています。その変化する指標の一つに、都市が自動車から歩行者優先へ移行し始めたことがあります。それは人の感覚に合わせた都市スケールの再考であり、その具体化が現実味を帯びてきた時代ともいえます。
 一方、経済優先から少子高齢化などに変化した社会ニーズに応える豊かさを考えなければならない時期をむかえてはいるものの、その状況は低迷しています。このような中で、都市はどこに向かっていくかの期待もあれば不安もあります。
  4年目となる建築文化考では、『漂うモダニズム』から6年となる槇文彦氏を講演者、乾久美子氏をウィットネスにむかえ、槇氏の捉える建築の現在と現代都市への眼差しを「アーバニズム」をキーワードに考える機会とします。

日 時 10月10日(木)18:30~20:30(開場18:00)
会 場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)

講演者 槇 文彦(槇総合計画事務所)
ウィットネス 乾久美子(横浜国立大学大学院Y-GSA、乾久美子建築設計事務所)
対 象 どなたでもご参加ください。
定 員 300名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 日本建築学会Webサイト「催し物・公募」欄よりお申し込みください。

カルチベートトーク2019

トークイベント「Snøhetta SMALL TALK」

 世界的に注目されている北欧ノルウェー発祥の建築デザイン事務所「Snøhetta」は、ノルウェーのオスロをはじめ、ニューヨーク、インスブルック、サンフランシスコ、パリに事務所を持ち、いまや32か国240名の組織事務所です。その業務は、建築・ランドスケープ・インテリア・プロダクト・グラフィックと多岐に渡り、オスロ・オペラハウスからノルウェーのクローネ紙幣までデザインを手掛けています。今回は、Snøhettaのアーキテクト2名により、彼らの目指す環境建築、創造型の設計手法などについて対談いただきます。ぜひ、ご参加ください。

日 時 10月15日(火)18:30~20:30(開場18:00)
会 場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)

講演者 Robert Greenwood(Snøhetta/Partner, Managing Director, Architect)
Daniel Berlin(Snøhetta/Architect)
モデレーター 濱野裕司(竹中工務店 東京本店設計部長)
対 象 どなたでもご参加ください。
定 員 300名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 日本建築学会Webサイト「催し物・公募」欄よりお申し込みください。

パラレル・セッションズ 2019

ディスカッションイベント「メタなカタ」

 建築に、未来の価値は期待できるのでしょうか。分野や組織の垣根を越え、学術、技術、芸術を統合する日本建築学会だからこそ可能な、コレクティブで建築的な実践とはいかなるものでしょうか。本ディスカッションイベントでは、学会というプラットフォームの価値を最大限駆使し、建築に関わる人材を一同に集め、分野や世代、価値観が並走する複数のセッションから建築の現在的な意義を共有し、発信するための運動体です。
 今回のテーマは「メタなカタ」です。現在、建築プロジェクトが空間的/時間的に拡張し、さまざまな建築(プロジェクト)の「カタチ」がいたるところで立ち現れています。このような多様なカタチの背後に存在するであろう「カタ」とはどのようなものか、また「カタ」そのものの有効性について幅広く議論したいと思います。
 全て公開セッションのため、聴講も可能です。専用サイトにてプログラムをご確認のうえ、奮ってご参加ください。

日 時 10月20日(日)13:00~19:30
会 場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)

・募集概要

対 象 建築の教育を受けた方
建築に関する活動を実践している方
建築に関するプロジェクトを進めている方(年齢不問)
定 員 50名(原則個人での参加)
参加費 無料
応募方法・応募締切 パラレル・セッションズ専用Webサイトをご覧ください。

・公開セッション

ゲストメンター 近藤哲朗(そろそろ代表取締役社長、ビジネス図解研究所主宰)
田中里佳(国土交通省中部地方整備局浜松河川国道事務所長)
古澤大輔(リライト_D代表、日本大学助教)
セッションリーダー 伊藤孝仁(tomito architecture共同主宰)
勝亦優祐+丸山裕貴(勝亦丸山建築計画共同主宰)
川井 操(滋賀県立大学准教授)
小泉瑛一(オンデザインパートナーズスタッフ)
森 元気(森元気建築設計事務所主宰)
山口陽登(シイナリ建築設計事務所主宰)
対 象 どなたでもご参加ください。
定 員 50名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 日本建築学会Webサイト「催し物・公募」欄よりお申し込みください。

学生ワークショップ2019

ワークショップ・展示「令和元年の建築系研究室」

 各大学等の建築系研究室が集まり、普段、研究室内に閉ざされている各研究室の活動成果を展示するとともに、研究室協働によるワークショップを開催いたします。 ワークショップ1日目は、各研究室の学生が建築界で議論すべき問題を持ち寄り、建築的/都市的、中心的/周縁的という軸を元にキーワードを整理したうえで、複数の研究室による混合チームにより議論を行います。2日目には、問題系に対する解決案や提案をプレゼンテーションにまとめ、それらの制作物に対する講評会を行い、成果を競い合います。
 各大学研究室等の活動成果の展示に加えて、令和元年における建築系研究室の連携によって模索した建築界の状況と今後への新たな可能性の提示を、ぜひ学生とともに体験してください。

・ワークショップ

日 時 1日目 10月26日(土)9:30~19:00
2日目 10月27日(日)9:30~20:00
会 場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)

対 象 建築学生、建築学科に興味をもつ中高生、建築関係者、一般
申込方法 学生ワークショップ2019専用Webサイトよりお申し込みください。
問合せ 学生ワークショップ2019専用アドレス
E-mail:gakkaiworkshop2019@gmail.com

・展示

日 時 10月26日(土)~30日(水)9:00~19:30(最終日30日(水)は9:00~17:00)
会 場 建築博物館ギャラリー(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築博物館ギャラリー(東京都港区芝5-26-20)

対 象 どなたでもご参加ください。
参加費 無料
申込み 事前申込み不要。直接会場にてご覧ください。
問合せ 学生ワークショップ2019専用アドレス
E-mail:gakkaiworkshop2019@gmail.com
参加校(予定) 金沢工業大学、工学院大学、滋賀県立大学、静岡文化芸術大学、東京大学、東京電機大学、東京都市大学、東京理科大学、東北大学、日本大学、日本工業大学、法政大学、武蔵野大学、明治大学、琉球大学ほか
※公募により随時参加校を募集中です。上記、専用Webサイトより参加校をご覧いただけます。
実行委員(2019年7月現在) 木元那奈・朱純曄・長谷川和貴(以上、工学院大学樫原徹研究室)、井口直士・植木祐地・権純碩・松田出帆(以上、東京大学千葉学研究室)、川原田健人・仲山千文(以上、東京電機大学小笠原正豊研究室)、木村拓登・高橋将人(以上、日本工業大学吉村英孝研究室)、飯泉拓・上杉菜緒・濱田浩太・宮田優衣(以上、武蔵野大学松田達研究室)

学生グランプリ2019

公開審査「銀茶会の茶席」

 銀茶会で使用する創作茶席の提案を8月1日(木)を応募締切として募集し、8月9日(金)に第一次審査を行います。審査を通過した作品は、応募学生自らが原寸大で制作し、今回の第二次審査によって最優秀作品が選定されます。10月に銀座三越にて展示、使用される最優秀作品の選考経過をどうぞ会場にてご覧ください。

主 催 日本建築学会
共 催 全銀座会
日 時 10月6日(日)13:30~15:30
会 場 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)周辺地図

建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)

審査員 <審査員長>
丹下憲孝(丹下都市建築設計会長)
<審査員>
本阿彌守光(武者小路千家)
木村知弘(丹下都市建築設計取締役副社長)
東海林憲昭(三越銀座店長)
田島理人(全銀座会催事副委員長)
鵜飼哲矢(九州大学大学院准教授)
坂口裕美(大成建設関西支店設計部)
佐藤 淳(東京大学准教授、佐藤淳構造設計事務所主宰)
中村晃子(建築文化事業委員会委員長、日建設計設計部門ダイレクター)
対 象 どなたでもご参加ください。
定 員 30名(当日先着順)
参加費 無料
申込み 事前申込み不要。直接会場へお越しください。

銀茶会「学生創作茶席」

 銀茶会は、年に一度、銀座通りの周辺にお茶席を設けて行われる野点大茶会です。当日は、表千家、裏千家、武者小路千家、江戸千家、遠州流茶道、煎茶道の六流派のお茶席のほか、点茶の体験コーナーがあり、2019年で18回を迎えます。2009年より学生グランプリ「銀茶会の茶席」の最優秀作品を展示・使用してきました。学生が原寸大で設計・施工するオリジナリティあふれる茶席空間をお楽しみください。

主 催 全銀座会
共 催 日本建築学会
日 時 10月27日(日)(時間は銀座公式Webサイトをご覧ください)
展示期間 10月24日(木)~28日(月)
会 場 銀座三越新館9階テラスコート(東京都中央区銀座4-6-16)周辺地図

銀座三越新館9階テラスコート(東京都中央区銀座4-6-16)

トウキョウ建築まち歩き2019

見学会「日本橋・本所・深川 まちのタカラ探し」

 東京の下町、日本橋、本所、深川は、江戸時代の度重なる大火と、関東大震災、東京大空襲の業火をくぐり抜けてきました。それゆえ目にする建物は新しく、下町の風情というものは期待できません。しかし、江戸文化が華開いたのは徳川家康が江戸城の東側の低地に町人を住まわせた日本橋からであり、四百余年のまちの繁栄と復興の歴史は今なお人々の営みのなかに息づいています。
 江戸のまちの骨格は川や堀によってできています。日本橋は江戸下町の象徴として有名ですが、江戸に最大の被害をもたらした「明暦の大火」の後、下町が隅田川を越えて本所、深川へと拡張していくとき、江戸のまちの暮らしを大きく変えたのは隅田川に架けられた両国橋でした。時代は下って下町に壊滅的な被害をもたらした関東大震災からの復興では、道路、公園、橋、インフラが整備されました。隅田川に架かる震災復興橋のデザインは今回の見どころのひとつです。まちの歴史が今もなお更新されている日本橋、本所、深川を歩き、歴史の痕跡や、新たなまちの蠢きをタカラとして見つけ出すまち歩きです。

日 時 10月14日(月・祝)13:00~17:00
見学先 中央区日本橋室町、中央区日本橋横山町、墨田区横網、江東区白河周辺地図

中央区日本橋室町、中央区日本橋横山町、墨田区横網、江東区白河

集合場所 日本橋北東橋詰の「日本国道路元標」前12:45集合(東京都中央区日本橋室町1-1)
解説者 宇野 求(東京理科大学教授)
栢木まどか(東京理科大学准教授)
ナビゲーター 大森晃彦(建築メディア研究所代表)
対 象 どなたでもご参加ください。(やや長距離を歩くため、歩きやすい靴と装備でご参加ください)
定 員 40名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 日本建築学会Webサイト「催し物・公募」欄よりお申し込みください。