30年後の都市と、建築のためのウェブプラットフォーム

プロダクトと生命体

プロダクト化された建築は,その生産性と流通性により,災害時のシェルター,公園や駐車場や空地などのスペースでの簡易的な宿泊施設としての使用や,今なお人口が増加している諸外国への住宅供給として新品,中古品ともに輸出される。また安価に提供できることで誰でも気軽に一軒家を購入でき,建築物を所有することがより身近なものとなる。ショートスパン+リユースの建築,移動式の建築,一人が複数の建築を所有するなど,建築への価値観や概念が変わり,ライフスタイルが変わり,建築の建ち方が変わり,都市が変わる。
一方で現場で建てられるハンドメイドの建築は,工場生産では不可能な,より特異なものが多くなる。プロダクトとしての建築が人々が望む場所に出現するやわらかな建築であるならば,人々を惹き付け誘い込むような求心力を持った強い建築が生み出されるだろう。それはプロダクトにはない都市の歴史や記憶を継承していく生命体のような建築である。
両者は,時に混ざり合いながらも,その非対称性を際立たせ,より強く生き,より光輝く。

KAORI NISHIDA

細海拓也

細海拓也一級建築士事務所
専門分野|意匠
活動地|東京
生まれ|1980

[現在のプロジェクト]
東京を拠点に建築設計事務所を主宰しています。現在は,研究機関や企業と恊働しプロトタイプ建築,移動式住居の設計に携わる一方で,パビリオン,店舗,住宅,集合住宅など用途,規模,構造の異なるプロジェクトの設計活動を行っています。
プロトタイプ建築は,プレファブリケーション工法により,流通性,徹底管理された工程,安定した品質,建材の再利用・消費建材の削減による持続可能性を兼ね備えたプロダクト化された建築です。一方で現在計画中のプロジェクト,新潟市の市街地に竣工した集合住宅,郊外の森の中に竣工した飲食店+ギャラリーでは,秩序の中に乱雑さを持った有機的な建築を設計しています。その土地の歴史・記憶を建築に投影し組み込まれた情報は,増殖し,時には書き換えられながら継承されていく,居住者や来訪者とともに成長を続けて行く生命体としての建築を提案しています。
2016海外生産移動汎用性

01,02: Naomishi Sode

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