まちの防災対策
このまちの30年後を考えるとなると、南海トラフ地震後のまちを考えるということになる。
南海トラフ地震の津波による居住エリアの想定浸水範囲は8割を超えており、災害時避難を安全に行うためのまちの改修(安全な避難経路の確保、倒壊の危険性の高い家屋・塀の補修等)が早急の課題である。今回は、県の津波想定高さの見直しに合わせて新たに計画する津波避難タワーの設計を通して、災害時の人的被害を最小限に抑えるための防災対策を計画する。

長谷川 明
長谷川明建築設計事務所
専門分野|意匠
活動地|徳島県美波町、横浜
生まれ|1984
[現在のプロジェクト]
私は2014年12月に徳島県美波町にサテライトオフィスを開設して以来、月に一週間(長い時は半月ほど)は美波町に滞在して、残りは横浜で暮らす2拠点居住のような生活をしている。美波町での主な仕事は、移住者受入れ相談窓口から空き家の改修までを請け負う一般社団法人(地元の移住コーディネーターらと立ち上げた)での活動や、神奈川大学曽我部研究室と連携してまちの景観保全計画や集会場の設計活動、最近では津波避難タワーの設計を通してまちの防災計画に関わるなど、人口8,000人弱の小さなまちに対して多角的なアプローチでまちと関わっている。