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ツールとプロトタイプ

住宅の設計は、クライアントの要望や家族構成、敷地や既存躯体の状況を踏まえたオーダーメイドとしての住宅を設計することだ。しかし、それは必要条件であるけれど十分条件ではないと考えられ、クライアントや敷地が変わっても汎用できる、ある種のプロトタイプを設計することが重要となる。そして同時に、プロトタイプとしての建築を住み手やコンテクストや時間の変化に合わせて適応させるための、ツールを設計する必要がある。ここでいうツールとは具体的には、建築的要素の一つを抽出して、汎用的に用いることができるものを指している。それは床・壁・天井から建具や家具など建築を構成するさまざまな部分であり、プロトタイプを絶えず変化する状況の中に定着させる存在となる。ツールとプロトタイプの二元的な設計から、新しい汎用性を持った建築の未来が描けるのではないだろうか。

藤田雄介

Camp Design inc.
専門分野|意匠
活動地|東京都
生まれ|1981

[現在のプロジェクト]
これまでに手掛けてきたプロジェクトの多くで、建具を重要な要素として扱ってきました。その理由は、場所を仕切りながら同時に関係性をつくりだしていくことが設計の本質であり、それをもっとも可能にする要素が建具であるという考えからです。建具は、扉としてだけでなく、ときには窓になり壁にもなります。私はこれを関係的な線と捉え、インテリアとしての境界に留まらず、内と外を関係的に結ぶ境界としても扱ってきました。「花畑団地27号棟プロジェクト」は、UR保有の団地1棟を改修したもので、既存のスチールサッシを木製サッシに更新し、既存サッシを取り除いたままにしたルームテラスという半屋外の部屋を、各住戸に1つずつランダムに設けたものです。建具を設計の主対象とすることが、建築と外部環境に多層的な関係性を生み出し、風景を懐かしくも新しいものに更新した事例として、未来に提示できるものだと考えています。

参加セッション:セッション31「設計業(者)の多角的な活動による新しい組織のかたちとは?」
20162019空間性更新汎用性

Kentahasegawa *jin_model1.jpegを除く

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