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カフカリサーチ - 可不可の線引き

不動産の使われ方が多様化している。働き方や生き方が変わり、既存の用途では買い手、借り手が付かなくなった場所を今必要とされる形に変更し、価値を最大化させ市場に流通させる。その際に、現実と乖離した法律が障壁となることが多々発生する。新しく始まることに対して、前例がないという理由から不適合という判断が為されては、次の展開は生まれない。グレーと判断されたならば、コンプライアンスを重視する企業は市場への参入を躊躇し、規制ばかり強化していては相談は藪蛇と脱法覚悟で行われる事業も発生する。求められるものは不適合の判断ではなく、何を行えば適正と判断されるかという解決手段の提示である。耐震診断や劣化判断など、建物そのもの(ハード)の調査会社は既に多くあるが、企画面(ソフト)に対応する明確な窓口はない。可か不可かの判断を行う窓口が適切に機能することで、建築不動産の可能性は飛躍する。

須藤菜緒

SWAY DESIGN
専門分野|都市
活動地|石川県/東京都
生まれ|1985

[現在のプロジェクト]
石川県小松市で父が所有する築37年の実家(空き家)を生前贈与、リノベーションを施し設計事務所兼ショールーム、及び飲食店を運営している。最多時は6人が住んでいた場所が、子の独立や祖父母の介護などを理由に20年で3人に、そして30年を迎える前に0人となった。不動産的視点からの活用提案ならば古家付きとして土地値で売買という結論、町家のような趣もない昭和後期の木造住宅には誰も資産価値を見出さない。そこで持続的活用の実験場所として自らの拠点を計画、収支計画を立て投資額を決定し、不要とされた建物にデザインと新たな役割を与えることでの再生を試みた。建築行為にあたっては長期・高額投資が前提となるが、設計時に時間的な変化に対するリスクが検討されることは少ない。この場所は自分の生まれ育った実家が空き家となり放置、用途を変え再度人が集う場となり、今後はどう変化し継続していくかという現在進行形のケーススタディである。
2016制度更新サスティナビリティ

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