Specificity in Harmony

調和を図ることを追求した結果、調和そのものがその建物の特異性となるような設計を目指している。
都市に対しては調和を図ることが当たり前とされ、いくつかのランドマークとなるようなプロジェクトは除いて、個々の建築は没個性的な建物の集まりとなる。もともとは個々の建築の集まりが都市のイメージをつくり上げたはずなのに、守るべき都市景観が、今度は建築をつまらなくしてしまうといった循環が生じている。
一方でランドマークはその特異性のみが追求され、どれも都市になじまない建物ばかりだ。
建築の設計において、新築であっても都市に対してのリノベーションをしているような感覚が大切ではないだろうか。
そんな感覚を感じながら設計が進んでいる時は、その建物はうまくいく。 「初めて見る建物なのに、まるで前からここにあった気がします」というのはクライアントからの最高の褒め言葉だ。

藤 貴彰

三菱地所設計
専門分野|
活動地|
生まれ|1982

[現在のプロジェクト]

コンピュータ技術の進化に伴い、人はいろんなことができるようになってきている。
そんな現在のちょっと先の未来の建物に求められるものは、じつはとてもシンプルで、
冬暖かく、夏涼しい、旧石器時代の洞窟のようなものではないだろうか。

都市的なスケールから住宅レベルに至るまで、そんなことを考えながら
プロジェクトを試行している。

20162017 景観環境開発
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