デジタルな対話

膨大なデジタルデータの扱いにおいて、目覚ましい進歩を遂げている人工知能などを例にあげると、インターネットなどを通じて収集した膨大なユーザーデータを学習し、ユーザーの問いかけを理解し応答するなど、人間に近い自然言語を操るまでに達している。これらのインターネット上にある様々な情報は、建築の作り手も収集・分析することが可能である。例えば、ある人はまちを歩きながら、「ここにちょっと一休みできるベンチがあったらいいのに…」と、位置情報が取得できるスマホを手につぶやくことがあるかもしれない。そこから生まれる建築の使い手と作り手の「デジタルな対話」は、情報化社会の中にある新たな空間を生み出すであろう。

川中子枝里
岩倉 巧

CODESIGN TOKYO / 株式会社安藤ハザマ、横浜国立大学大学院Y-GSA
専門分野|都市 / 意匠
活動地|東京
生まれ|1985 / 1986

[現在のプロジェクト]

これは、世代や分野を越えて、デジタルな仕組みをデザインするCODESIGN TOKYO(代表 川中子 枝里)と、普段はゼネコンで働いている建築家 岩倉 巧のコラボレーションである。お互いの仕事の領域は異なるものの、それぞれの得意とする切り口から都市を眺めて協働するとき、情報化社会の中にある新たな空間が描かれる。例えば、私たちは共通のプラットフォームにおいて、空間を構成するモノ、ヒト、シゼンなど様々な要素についての情報をデータベース化する。主にBIMをはじめとするデジタルデザインツール、そして付随するアプリによる情報伝達装置を介して、作り手がその膨大な情報を受信する。そして、作り手はデータの中から分析と抽出を進め、デザインを決めるきっかけや動機となり呼応する。さらに、情報伝達装置を介してデザインを発信することにより、使い手と作り手の対話が生まれる。この対話から生まれる新たな空間を作り出すことが、私たちの協働アプローチである。

2016 インフラデジタル化参加
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