コントラストを生む彩り

生活を豊かにするデバイスは大きく変わり、空間や場と人々のコトは離れ始めている。IT端末の進化は、空間や場からコトを切り離す。電車もワークスペースとなり、社会や文化の成熟と共に、建物のデザインも個々に主張をしながら、あるレベルを維持して均一化され、徐々ではあるが確実に、全体としてのコントラストを失っている。その中で、空間や場が人々のコトを誘発し、生活を豊かにするにはどうすれば良いのか。コントラストを生む彩りとは、地域、建物、内部、フロア、室など様々なスケールにおいて、常に対象を捕捉し、コントラストを意識しながら設計することである。設計行為の多くは範囲を限定されているが、コントラストの対象が相互に連動し、その周辺の見え方を変え、それがまた次へと繋がることで多様性が広がり、人々のコトを誘発し生活を豊かに彩ると考えている。

吉田泰洋

竹中工務店 設計部
専門分野|意匠/計画
活動地|関東近郊
生まれ|1983

[現在のプロジェクト]

私は現在、熱海の日帰り施設とホテルの建替え計画に取り組んでいる。戦後、電車の発展と共に新婚旅行の定番として栄えた熱海も、近年では多くのホテル・旅館の老朽化と高層マンションの乱立により当時の勢いを失っている。
相模湾の突先に位置し、熱海のビーチや市街地から見られる本プロジェクトは、その熱海の現状を受け止め、プロジェクト単体だけではなく、未来の熱海に向けて地域全体を牽引するものとして位置づけている。熱海の新しい捉え方の発見と、人々のコトを誘発し豊かに彩る起点となるべく、様々なスケールでコントラストを生む彩りを意識し設計を進めている。

2016 景観空間性開発
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