森本悠義
Theater Architects Co.,Ltd. / (株)シアター建設
専門分野|意匠
活動地|大阪
生まれ|1989
[現在のプロジェクト]
集合住宅における間取り、とりわけLDKの形式の展開に興味がある。日本に根差すDKを起点としたLDKの形式は、普遍的な間取りの位置付けである。そうした凝り固まった現状に対してLDKを打破する動きもある。しかしながら、私はLDKの歴史的延長線上で、LDK的展開の先にある新たな形式を生むことが出来ないかと模索している。
難波で行ったプロジェクト(GARE NAMBA)は、LDK 的展開に関連した初のプロジェクトである。難波のプロジェクトでは、両サイドにバルコニーを振り、それらの軌跡をルーバーにより繋いでバルコニーのボリュームを形成した。そうすることにより、上下階のバルコニー空間に特異性を与えるとともに、天空率を有利側にし、室外機の風をルーバーを介して外部へ排気させ、バルコニー空間の充実を図った。そして、現在、大阪市天王寺区生玉町においては、バルコニー三原則を掲げ、BLDK という形式を計画し、建築中である。生玉のプロジェクトでは、室外機や物干しスペースに縛られていたバルコニーのスペースをそれらから解放し、バルコニーの機能を拡張させることを試みている。LDK を起点とした上で、LDKの形式を少しずつでも展開させていくことが、現在のプロジェクトである。
Photo by ROMAN