建築文化考2024
自分らしさがひらくこれからの社会
シュリンクするまちにおける共助と個人を考える
わたしたちは近代的な営みから、効率的で利便性の高い暮らしの恩恵を受けてきました。パーソナライズ化と個が尊重される一方、社会的なつながりや共助の一部を失ってきたようです。そこで今回は「パーソナルな関心」と「社会のつながり」について考えます。
失われていく日常を銭湯に重ね、その文化的な体験を「看取り」、継承していく栗生はるか氏らの活動は、何が新しいのか? 中山間の宿場町で宿や食品加工業を営みながら「舞台」とも言える働き口をつくる時岡壮太氏を突き動かすものは何か? おせっかいで紡ぐ、地域そのものの力を高める相互扶助の新しい仕組みをつくろうと奮闘する矢田明子氏の「コミュニティナーシング」がひらく社会とは?
自分らしさと公益性はどのような関係にあるのでしょうか? その場を自分ごととしてつなぎ直す3名を通して、自利的でありながら利他的な生活が開く新しい社会と都市を探ります。