中高層木造建築物の構法開発と木質構造の可能性について

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中高層木造建築物の構法開発と木質構造の可能性について

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カーボンニュートラルの実現に向けて、中大規模建築物の木質化が注目されています。現在、さまざまな構法が提案されていますが、多様な用途に対応した汎用性のある構法の実用化を目指した中高層木造建築物の実践例について学び、企業と大学との研究開発の舞台となっている実験施設を見学することで、今後の木質構造の可能性について広く考える機会とします。

開催概要

主催 日本建築学会中国支部材料施工委員会
日 時: 2024年10月5日(土)10:00~12:00
(10:00~①基調講演/11:00~②実験施設見学)
会場 ①近畿大学工学部メディアセンターH120教室(広島県東広島市高屋うめの辺1)
②近畿大学工学部構造実験棟
※①②ともにオンライン参加も可能です。
講演者(基調講演) 田中純一(市浦ハウジング&プランニング)
解説者(施設見学) 松本慎也(近畿大学教授)
対象 どなたでもご参加ください。
定員 対面参加 40名(申込先着順)
オンライン参加 300名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 中国支部Webサイトの専用フォームからお申し込みください。
https://chugoku.aij.or.jp
問合せ 近畿大学工学部建築学科 松本慎也
E-mail:matsumoto@hiro.kindai.ac.jp

開催レポート

1.はじめに

 カーボンニュートラルの実現に向けて中大規模建築物の木質化が注目されている。現在,様々な構法が提案されているが,多様な用途に対応した汎用性のある構法の実用化を目指した中高層木造建築物の実践例について学び,企業と大学との研究開発の舞台となっている実験施設を見学することで,今後の木質構造の可能性について広く考える機会とする趣旨で,日本建築学会中国支部材料施工委員会が実験見学会を主催した。

 企画は2024年10月5日(土)10:00から12:00に近畿大学工学部にて対面参加とオンラインを併用したハイブリッド形式で実施された。対面での参加者は30名,オンラインでの参加者は57名で,合計87名が参加した。

講演会の様子

.講演会

 演会では,株式会社市浦ハウジング&プランニングの田中純一氏が,中高層木造建築における構法開発のポイントについて解説した。田中氏は,中高層木造の構法開発における共同研究プロジェクトに携わっており,高耐力・高剛性・高靭性を持ちながらも汎用性の高い構法の開発を実践している。講演では,構造性能,耐火性能などの開発プロジェクトの課題や,大学,建設会社,設計事務所,建材メーカーなどの協力の重要性について説明があった。

図:加力試験装置

3.実験見学会  

プロジェクトの解説の後,実験棟に移動して,大断面集成材を用いた実大梁接合部の曲げ試験を実施した。試験体は,部材幅477mm×せい950mm×長さ2700mmの構造用集成材(E95-F315)に挿入鋼材(GIUA-M27-4列2段+せん断キーGIFU-M27)と靭性補強としてCFRPを用いた新型の接合部試験体であり,二軸同時加力が可能な大型の加力試験装置により,試験体が破壊に至るまで変形を加える加力試験を実施した。この試験では,試験体の耐力特性や最終破壊性状を実物で確認することができた。試験後には参加した学生などから多くの質問が寄せられ,普段目にする機会が少ない貴重な見学会となった。

実験見学会の様子
試験後の損傷状況の確認

[松本慎也/近畿大学教授]

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