講演会・見学会
芦原義信氏の八代市厚生会館の歴史的価値について再考する
八代市厚生会館は、熊本県八代市の多目的ホールとして芦原義信氏の設計により1962年に建設されました。芦原氏は、その設計思想、設計手法である「外部空間」論によって、高く評価された建築家であり、国際的に広く、また現代に至るまで影響を及ぼしています。そして八代市厚生会館は、芦原氏の「外部空間」論の出発点としての価値があり、さらにその「外部空間」論自体が国際的に影響を与えた設計思想、設計手法であることから、日本のモダン・ムーブメント建築としても価値があります。また、八代市の歴史的文脈に考慮した設計、その役割から、八代市の近代史にとっても意義ある建築と言えます。
しかし、八代市厚生会館は、2019年に八代市民俗伝統芸能伝承館(お祭りでんでん館)建設に伴い休館となり、別館は解体されました。そして再開が予定されていた本館についても2023年7月に廃止条例案が可決されました。今回の講演会・見学会を通して、今後、失われていく可能性のある優れた歴史的建築に我々が目を向けることにより、全国各地に存在する歴史的価値のある建築の保存、活用方法のあり方について、関心を深めていくことを期待しています。
(参考:日本建築学会『八代市厚生会館の保存活用に関する要望書』より)
※諸事情により、申込み用GoogleフォームのURLが変更となりました。本ページに掲載のURLよりお申し込みいただきますよう、何卒ご注意ください(8月19日追記)