建築文化考2025
大地と都市
建築と社会の循環/リジェネラティブな都市としての未来をさぐる
建築のあり方は常に変化し続けてきました。建物は時間の経過とともに変化し、経年、用途、場所の価値などの影響を受けながら、解体、保存・再生の選択を迫られます。これまではスクラップ・アンド・ビルドが主でしたが、環境負荷低減、資源の有限性、文化的価値の観点から、より持続可能なアプローチが求められています。建築の寿命は、用途、構造、材料によって異なりますが、それを決定づけるのは物理的な耐久性だけではなく、経済的な要因、社会的ニーズ、技術革新、デザインなど、建築の変容とともにその価値観は流動的です。特に都市部での建築では、更新を「消費」ではなく「循環」として捉える課題は喫緊で、ペーブメントされた地表面、人口減少に伴いスポンジ化が進む都市には、どのような対応が求められるのでしょうか。
わたしたちの生活そのものを支えている「土と大地」に目を向け、近代が考慮してこなかった「壮大な時間」の流れと土や木、生業を題材に、我々の今、建築のこれからを考える機会とします。
写真:加藤詞史