重伝建今庄宿の町並みと県指定旧京藤家住宅の建築

見学会

レポート

第11回 越前・若狭の建築文化探訪

重伝建今庄宿の町並みと県指定旧京藤家住宅の建築

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 今庄宿は17世紀初めに成立した北陸道の宿場町であり、鉄道の町でもあります。江戸後期から昭和30年代の重厚な町家が建ち並び、積雪に対応した宿場町の姿を良く伝えるとして国指定重要伝統的建造物群保存地区になっています。今庄宿の中程にある、旧家である県指定有形文化財・旧京藤甚五郎家住宅は、主屋は享和年間(1801-04)頃の再建とされ、座敷棟や蔵などを有した大型の町家で、塗籠の外観や本卯建が特徴的です。現在、建物の再調査が進んでいます。専門家の最新情報の解説を聞きながら、当時の町家・町並みを体感してください。

開催概要

主 催 日本建築学会北陸支部福井支所
日 時 10月1日(土)13:30~15:30
見学先 旧京藤甚五郎家住宅ほか(福井県南条郡南越前町今庄68-35)
集合場所 今庄駅 南駐車場(福井県南条郡南越前町今庄74-3)
解説者 福井宇洋(元福井大学教員)
対 象 どなたでもご参加ください。
定 員 15名(申込先着順)
参加費 無料
申込方法 9月23日(金・祝)までにE-mailにて、タイトルに「2022建築文化探訪申込」、本文に「氏名・所属先・連絡先(TEL、E-mail)」を明記のうえ、お申し込みください。
申込先・問合せ 福井大学 工学部建築建設工学講座 山田研究室
E-mail:takeharu@u-fukui.ac.jp

開催レポート

福井支所では、10月1日(土)に「越前・若狭の建築文化探訪」を開催した。本企画は毎年、建築文化週間事業として企画・開催している。今回は、見学会「重伝建今庄宿の町並みと県指定旧京藤家住宅の建築」と題して、広く参加者を募り、福井県内外の建築に興味がある方を対象に見学会を行った。福井県南条郡南越前町にある今庄宿は、17世紀初めに成立した北陸道の宿場町であり、江戸後期から昭和30年代の宿場町の姿を良く伝えるとして国指定重要伝統的建造物群保存地区になっている。また、その中の旧京藤家住宅は大型の町家で、享和年間(1801-04年)頃の主屋をはじめ、県指定文化財になっている。
今回の見学会は、コロナ禍の最中であったため、定員を限定しての募集であったが、大阪からの参加者をはじめ、12名の参加があった。現地では、福井宇洋氏(元福井大学教員)を解説者に迎え、地元の方々にも協力をいただき、スムーズな開催となった。

当日は、今庄宿を初めて訪れる参加者も多かったことから、まずは、福井氏の資料により、町並みの概要やこれまでの調査の経緯について説明があった。続いて、今庄宿へと進んだ。今庄宿は今庄駅付近を中心地とし、北国街道に沿って南北に延びる町であり、古い町並みが随所に残っている。歩いて行くその先々で、軒を支える登り梁や常設へと変化する雪囲い、赤瓦の屋根など、積雪に対応した各町家の特徴などの解説があった。

その後、町並みのほぼ中心にある旧京藤家住宅へ進んだ。主屋と本陣形式の座敷棟があり、主屋のうだつを上げ、登梁まで塗籠としたほぼ町並みで唯一の外観は、寛政11年(1799年)の大火の直後の再建を物語ることなどの解説があった。次に、主屋内部では正面の斜めに傾けた格子や内側のすり上げの板戸の収納方法、座敷棟では塗りが一部剥がされている天井材などを間近で見ることができ、実際に動かしてみるなど、それらの理由についての説明があった。各所で参加者の活発な質疑とそれに対する解説があり、見学中は和やかに見学することができた。参加者にとって有意義な時間となり、見学会は予定時間で一度解散とした後、残った参加者は解説者とともに町並みを1時間弱長く見学し、解散となった。

[山田岳晴/福井大学講師]

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